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キャッシュと利益を近づける(キャッシュフロー計算書は現金主義会計)
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2013.02.02 Saturday 06:31キャッシュと利益を近づけるについてあれこれ
会計を知らなくてもだれでも自然に身につけている収支計算があります。
住宅を貸して家賃をいただく、そのために使ったさまざまな費用を、
その中から支払う。利益とは、これらの支払いのすべてが終わったあとに、
残ったお金を指すということは、誰でも知っていることですよね。古くは、現金収支がそのまま損益の計算になっていたわけですが、
現在は、その連続する活動を暦で区分して、
年度ごとに締め切って成果をださなければなりません。
なので、収入や支出を発生させる事実が起きたときに、
収益や費用があったとして1年間の利益を計算します。これが発生主義といわれるものです。
しかし、この方法をとると、お金の受取りや支払いがなされる時と、それらが、収益や費用となるときとが異なることになります。
今期に費用が発生したのに、支払いは来期になるということがあったり、
今期利益があっても、現金の受け取りは、来期になることはよくあります。
その逆もあります。
現金を受け取っているのに利益計上は来期になる。現金を受け取っていないけれど、今期の利益に計上しなければならない。
現金を払っているのに、費用計上は来期になるということが起こります。
その結果、申告書にあらわされる損益の数字の動きと、
実際のお金の動きとが合わなくなり、
利益が上がっているのにお金がないということになる。
なので、キャッシュと利益を近づけることが必要になるわけですが、
それは、損益の数字の動きと、実際のお金の動きとを、
結びつける現金主義でも同時にやることになります。これがキャッシュフロー計算書であり現金主義です。
発生主義で計算されて出てくる利益は、
実際に手元にあるキャッシュとは違うものです。
毎年何とか、決算上は利益が出ているのに、
実際の資金繰りは苦しく、
いつも資金が不足しているというような事業は
遅かれ早かれ立ち行かなくなります。
これはキャッシュではなく、利益で経営をしているからです。もっとも、利益が上がれば、
その分の現金がなければならないと考えるのは、
素人の発想だというのかもしれません。しかし、お金がなければ事業が営めませんので、
非常にややこしくなってしまいます。なので、もし決算書がキャッシュとは完全に切り離されたものであるのなら、
実際の経営には使えない無用の計算書ということになります。あらゆる経営は、キャッシュで行うことが大切だと思います。
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