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利害を前面に押し出していった買付交渉でうまくいったためしはない
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2017.02.09 Thursday 22:41
不動産の値切り(値段)交渉のメリット、デメリット
指値をどう計算する
無理な指値
心理的負担の少ない指値の出し方
仕入れを極める事が一番です。
価格交渉は根拠を示して
物件を、激安で手に入れるには
指値の極意はあるのですか
あえて満額買い付けを使わないで買い上りで不動産を取得する
買付証明書出して価格交渉に入る
買付証明書と指値、売主が買付証明書を妥当と認める時
買付証明書の流れ(買付証明書は時間をかけてよく吟味して書く)
確実に購入できる買付申込書の書き方について
利害を前面に押し出していった買付交渉でうまくいったためしはない売主は買い付け申込書をどう見る(ローン特約をどうする)
買付証明書をだすには
利害を前面に押し出していった買付交渉でうまくいったためしはない
買付申込書についてあれこれ
売買価格について、売主と交渉するわけですが、
一般に公開されている仲介物件の場合、購入したいと思っても、
売主に、自分の考えを述べられる機会はほとんどなく、
買付申込書ぐらいしかありません。
買付申込書のでき具合によって、格安な価格で不動産を、
購入できるかどうかが決まってきます。
ここで一つだけお勧めするポイントは、
買付申込書を出すポイントは、
売主にメリットがあるようにすることです。
例えば、ローン特約なしにするということも一つです。
というのも、買付申込書の優先順位は、
ローン特約のない者から優先されます。融資がつかず流れると、売主としては、
次の買主候補と改めて交渉しなければならず、
面倒です。なので、買付証明書を出した順番ではなく、
確実に買えるお客さんや、
融資の承認が下りた順番になるのです。
買付証明書は、あくまで購入の意思表示の書面であって、
売買契約書のように、法的拘束力はありませんので、
購入しなかったとしても、ペナルティはありません。しかし、仲介業者は買付申込書を選ぶ権利があるわけです。
ここで不動産の売買についてもう一度おさらいしておきます。
仲介業者といっても、売主と買主が、
同じ仲介業者だと限っていません。
売主側と買主側が違う仲介業者なら、
この買付申込書の取り扱いは、
買主側の仲介業者から、売主側の仲介会社にわたって、
最終的に売主へ届けられることになり、
場合によっては、買主が出した買付証明書が、
売主に届けられないこともありうるのです。
と言いますのは、第一段階として、
まず買主側の仲介業者で、買付証明書を選別し、
第二段階として、売主側の仲介業者が、
売主に渡す前に、買付証明書を選別するからです。
不動産売買の場合、売主と買主が直接に売買することは、
ほとんどありません。
ほとんどの不動産取引は、仲介会社が入っています。
仲介会社には2通りあって、
売主側の仲介会社を物元(ぶつもと)業者と、
買主側の仲介会社は、客付け業者といって、
この2者が、売主、買主の双方の間に入って、
仲介交渉するパターンが一般的です。
もちろん売主、買主両方とも、
同じ仲介業者であることもあります。
さて、買付証明書は、最終的に売主に渡されますが、売主まで渡る買付申込書は限られてきます。
というのも、ローン特約付きの買付証明書や、
あまりにも安すぎる買付証明書の場合は、
売主に渡さないような仕組みになっているところが多いのです。
物元の仲介会社は、売主から直接物件売却を、
依頼されている仲介会社です。
なので、売主の状況とか、
売りたい価格など、売主の細かい事情を、
売主から聞いてよく知っているはずです。
つまり物元の仲介会社は、売主が希望する最低売却額とか、
売主の売却理由を把握していますので、
売主の最低売却額よりも、安すぎる指値の買付証明書や、
ローン特約付きの買付証明書は、
売主に持って行かないことが多いのです。
といっても、売主にはこれ以上、売値が下がれば、
売りたくないという価格がありますし、
すぐに売れるのなら売主の思っている希望最低売却額以上であれば、
売値より多少は、値引きしてもいいという心理はあります。
しかし、そこをはるかに超えた安すぎる指値の買付証明書を、
売主が見てしまうと、物件を売ること自体を、
やめてしまう可能性があります。
そうなると、この話は流れてしまい、
物元の仲介会社は仲介の手間だけ取られ、
懸念していた仲介手数料が得られなくなります。
ローン特約のある買付証明書も同じような理由で、
売主へ持っていかれないことが多いのです。
これは、物元の仲介会社にとっては、当然なのです。
ローン特約なしで買付を出すには、
買主として当然精神的に負担はありますが、
融資が付かない場合は、自己資金で決済するか、
手付金を放棄するという契約ですので、
売主に対して、買主の真剣さがわかります。
例えば、銀行融資を受けて購入するための買付申込書を出す方法としては、
契約までの間に、短期間で審査結果が出るノンバンクに、
融資承認を得ておけば、その後、銀行の融資がつかなくても、
全額決済が可能になりますよね。
ただし、ノンバンクは金利が高いので、
できたら利用しないに越したことはありませんが、
目当ての銀行の融資がつかなかったのなら仕方ありません。将来的に、借り換え先を見つけることも視野に入れておきましょう。
そして、手付金はできるだけ多く入れるようにします。少なくとも、物件価格の1割を入れるとよいでしょう。
これも売主に対する説得力になります。
融資審査に通らなければ、手付金を放棄しなければなりませんので、
手付を入れて、ローン特約なしにすることによって、
売主に確実に買える客だということをアピールすることにつながります。
さらに、買付申込書に簡単な手紙を付けるとよいでしょう。
その際の買付申込書には指値の理由を添えると有効です。
評価額の根拠を収益還元法から導き出したりして、
つまり、評価額は、想定家賃を導き出して、
それを収益還元価格の根拠にして、
指値の理由として文章を添えます。買い付け交渉は思いやり優しさを基準にしなければうまく行かない。
不動産のように大きな取引になりますと、
少し損をするだけでもたいへんな金額になるわけですから、
損をすまい、失敗をすまいとして、
皆さんは一生懸命、吟味されると思います。
売る側は売る側で、もちろん同じような行動をとります。売る側と買う側のどちらにとっても、
お互いに大変な重要な案件ですから、
自分のメリット、デメリットをギリギリまで考えて、
交渉に入ります。
不動産取引に係らず、普通の商取引でも
金額の大きな取引の場合、
双方の利害が激突して、
交渉がなかなか進まないことがおこりがちです。買主としても、この物件は本当に、
教えてもらっただけの価値があるのかと疑いますし、
現地を何から何まで調べて回ったり、
本当にこれから先も建物が使えて、
入居者が尽きないものなのかどうか調べなければなりません。
そうなると、きりがなくなるわけです。ですから、売主も買主も許容できるところを見つけて妥協するのですが、
その結果、感情的なしこりができやすいのです。選別は目的ではなく購入した後に、
すばらしい業績を上げていくために必要ですし、これこそが真の目的のはずです。
ところが購入した時点で、
しこりが残ったりしますと、
その後うまく行かなくなるケースがよくあるのです。
皆さんもご経験があると思いますが、
利害を前面に押し出していった仕事で、
うまく行ったためしはないはずです。これは投資だけでなく商売の極意です。
つまり相手が喜ばなくては絶対にうまくいかないわけです。
相手が喜んで、初めて取引ができる。
この鉄則は少額であろうと、大きな額のものであろうとも、
変わらないだろうと思いますし、
また、大企業であろうと、零細企業であろうと、
全く変わらないと私は思います。売主が喜ぶことは、
実は買う方にも喜びにつながったりします。買い付けの極意は、売主側にメリットが多くなるように、
してあげるだけなのです。
買主にとっては一見損したように見えるけれども、
売主が喜んでくれたことで、
買主にもいいことが必ず返ってくるのです。交渉は勝ち負けを決めるケンカのようなことをしていたら、
うまくいかないことになります。思いやり優しさをベースにして交渉をしていく。
これが大事なわけですが、
もちろん、それだけではいけません。
戦略や戦術といった、頭を使わなければならないこともありますが、
頭を使って戦略を練る元になるのが思いやりや優しさだと思います。そのようなものを伴った時には、
どのような困難があろうとも、
仕事は思うとおりにうまくいくものです。と私は思います。
ぜひこのようなことを、売主との交渉の場で、
実践されたらいいのではないかと思います。
長くなりましたので、これで終わらせていただきます。
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