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不動産の複式簿記の書き方
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2016.02.03 Wednesday 22:31
複式簿記の書き方(確定申告の注意点)について詳しく
青色申告は 複式簿記で記帳することが、基本になっています。
複式簿記のメリットは、事業的規模であって青色申告で複式簿記で記帳すれば、
控除額も増える点です。
複式簿記は 簡易簿記のところでも説明したのですが、
入出金の原因と結果の両方を記入する方法で、貸借平均の原則と呼ばれ、
やじろべいの形に置き換えてみれば、
例えば、
60、000円が7月分家賃として、現金で入金された場合、
左側に(借り方と呼ばれる)現金60,000円、と記入して
右側に(貸し方)として、賃貸収入60,000万円と記入する方法で、
このように同時に二つの記入をすることを、
複式簿記と呼ばれます。
つまり一つの取引を一対一で対応させて、右と左の二つの要素に分けていくこと、
つまり、取引を、やじろべえの左側と右側に分けて、
バランスが取れる要領です。やじろべえの左側を借方といい、
右側を貸方といい
複式簿記では貸借平均の原則として
左側の金額と右側の金額が、必ず一致することになります。
このように、複式簿記では
取引を二つの要素に分けて計算をします。
複式簿記の書き方は 仕訳は、発生主義(売上や仕入れなどの取引が、
発生した時に、仕訳していくこと)になります。発生主義で記帳していくことによって、
本当の損益を把握することができるわけです。しかしこれは、現金の出入りとは、
直結していませんので注意が要ります。
発生主義によって記載された損益を、
一年間の単位でまとめた表を、次の年に税務署へ提出しますが、
白色申告では収支内訳書、
青色申告では損益計算書と呼ばれます。
一つは収益と費用の差額から、利益を求める損益計算書と、
もう一つは、財産を表す貸借対照表{一般企業では、
期首の資本額と期末の資本額の差額から、利益を計算する、または総資産から、
総負債を引いた金額(純資産)に、
集計されます。
複式簿記の書き方は記帳ミスがなければ、損益計算書の(青色申告特別控除前の利益)と
貸借対照表の(青色申告特別控除前の利益)は、
必ず、一致するようになっています。
つまり、
損益計算書の青色申告特別控除前の利益を、
貸借対照表の右下の、
青色申告特別控除前の利益に転記します。
複式簿記の書き方では資産と費用は、
左側に記帳して、
右側には、負債、収益を、
記帳するようになってきます。
そして、収益と費用は損益計算書に
資産と負債は貸借対照表に書きます。貸借対照表は左側の借り方の合計と
右側の貸し方の合計は、必ず一致します。
このように左と右は、
バランスをとるようになっていますので、
バランスシートと呼ばれます。
このような考え方で取引を二つに、正確に記帳していく方法が
複式簿記の書き方になります。
複式簿記を詳細に勉強する時間が、なかなか持てないサラリーマンや、
経営者、大家さんにとっては、
経済や経営が高度で複雑になればなるほど、
決算の内容も把握しにくくなると思います。
しかし、高度な複式簿記を知らなくても、
だれでも自然に身につけている収支計算が、あります。
それは、アパートを建てて、入居者に住んでいただいて、
家賃をいただくという一連の取引おいて、自己資金が足りなければ、
賃貸に出すまでに使う様々な費用を、
銀行から借り入れます。
そして、入居者からいただいた家賃の中から、
それらを長期間に渡って返済していきます。
利益とは、簡潔に言えば、これらの支払いのすべてが終わった後に、
残ったお金を指すということは、誰でも知っていることでしょう。
事実、江戸の商人の間では一つの取引が、
終わると、収入からすべての費用を清算して、
残った利益を分配していたそうです。つまり、現金の収支がそのまま、
損益の計算となっていたわけです。
しかし、現在の複式簿記の基本は、
その連続する活動を暦で区分して、年度ごとに、
決算を行わなければならないとなっています。つまり、近代の会計では、
収入や支出を発生させる事実が起きたときに、
収益や費用があったとして利益を計算します。これが発生主義と言われる複式簿記の、
記帳の思考方法です。
これが会計を複雑にしている証拠なのです。
この方法を採用すると、お金の受け取りや、支払いがなされた時と、
それらが収益や費用となるときが、
異なるようになるのです。
その結果、
決算書に現れる損益の数字の動きと、
実際のお金の動きとが、直結しなくなり、
経営者にとって、儲かっているのか、いないのかということが、
わかりにくいものとなってきたのですね。そこで、複式簿記の原点に戻るなら、
本来、経営にもっとも重要なキャッシュに、
着目して、それをベースにして、
正しい経営判断を行うべきだと、
いうことになってきますよね。
元来のキャッシュをベースに記帳したり、
経営判断をすれば、破綻することも、
防げるのではないかと私は思います。従って、発生主義のとらえ方をする一方で、
現金主義の把握の仕方も、必要になってくるのですね。
以上、不動産の複式簿記についてでした。
複式簿記の考え方と、確定申告の注意点
賃貸経営の原点は、儲かったお金は、
どうなっているか
決算書では利益が出ているがそのお金は、
いったいどこにあるのだろうか。
という点です。
確定申告の注意点は、一つ一つの費用と収益が、
対応がきっちりできていることが原則です。一つ一つの費用と収益が、
対応しているということが、
複式簿記の考え方です。
会計の原則では、
どのような会計処理がなされたとしても、
最終的にまとめられた数字が、
真実を表さなければならないとなっています。それは、あらゆる取引を複式簿記の考え方で、
処理すると言ってもいいかもしれません。
つまり、費用収益対応によって、一対一で、きっちり処理する習慣をつけることを、
意味します。
原因があって結果があるという考えです。
一つの取引があると、
一つの伝票が必ず動きますし、
それを一つ一つ対応していなければなりません。
これが複式簿記の考え方です。
一つ一つを対応させないと、
不動産賃貸業の実態を、
正しく反映することはできないはずです。家賃収入があるということは、
その家賃収入に対する費用も、当然あるということです。
この費用が発生したときは、どの家賃と結びつくのかを、
はっきり対応させておかなければなりません。
ここでの注意点は、この家賃に対する費用が、もれなく全部上がっていて、
一対一で対応されているかです。
これを頭に入れて確定申告をしていくことが、
大事になりますね。
売上と費用の対応が一つ一つ、きちんと対応できているか、
漏れはないかそれは正しいか、常にこの観点で、損益計算書を見ていかなければ
ならないということですね。
費用収益対応の原則に基づかない経理処理が、少しでもあると、それは、真実を、
表していません。
ひとつひとつの現象と私たちの認識は、
文字通り一対一で対応すべきであり、
その間には決してあいまいなものや、
不正確なものは介在しないとことに、基づいています。
ありのままの現実から逃避したり、
現実を粉飾してごまかしたりすることは、
その心理に反することになるので、
気を付けなければなりません。
心理に反する行為は、必ず破綻を招くようになります。
全ての経営者が人間として、
普遍的に正しいことを追求するという、複式簿記の精神を持ち、
一対一の対応のような、
ベーシックな会計の原則を、
確実に実行することにより、賃貸経営が正しく行われるようになります。
この費用収益対応の原則が、
複式簿記の考え方そのものです。
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