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一棟RC投資キャッシュフロー表について

一棟RC投資キャッシュフロー表についてあれこれ

 



 

 

不動産投資は何よりも、キャッシュフローが大事だと考えます。

 

 

 

投下した資金に対してどれだけの利益や、

 

キャッシュを稼げるかです。

 

 


賃貸業を発展させるには、効率の良い投資をして、

 

徹底してキャッシュを稼ぎだし、

 

借入金等の有利子負債の圧縮に努めることに、

 

徹することだと思います。

 


言い換えれば、賃貸業を営むことで、

 

いかにしてプラスのキャッシュフローを作り出し、


又そのキャッシュローを作り出す能力を高めていくかを、

 

最重要視して追い求めることが、必要であると考えます。

 

 

 


融資を申し込むときは、返済計画を金融機関に、

 

明らかにしなければなりません。

 

 

当然返済の支払いには元本に利子が加えられたものとなります。

 

 

 

キャッシュフロー表の雛形

 

 

大阪市中央区で利回りが11%あり、年間家賃収入、1500万円

のRC一棟マンションのキャッシュフロー表

 

 

 

この投資家は持ちこたえられなくて、


買値を下回った価格でその後売却しています。

 

 所在地 大阪市中央区東心斎橋 
 構造 RC造り区屋根地上5階建て 
 築 1975年3月1日 
 専有面積 建物860平米、土地401平米 
 所有状態 一棟所有 
 価格 1億3000万円 
 賃料 年間1500万円(推定) 
 実質利回り 11% 
 自己資金 2000万円 
 銀行融資 1億2000万円 
 返済期間 15年 
 金利 3% 

 

 

 立地は御堂筋線の心斎橋駅から徒歩7分の繁華街の一角です。



1975年にできたもので、購入時に築30年の中古マンション、



RC5階建てで、全部で13部屋ある居住用マンションを、


2005年に、一棟投資で購入しています。




価格は、1億3000万円(内、建物部分3000万円)で、

 

金融機関から1億2000万円の融資を受けています。

 

金利は3%、15年ローンです。

 

自己資金2000万円です。

 


年間家賃収入は13部屋で1500万円です

 

実質利回りは8.7%です。




保険料は3年更新で、3年分の36万円を3年ごとに払っています。

 

この物件は法人で購入していますので、


所得税、住民税は40%。

 

つまり損益計算書の純利益に0.4を掛けた額が、


翌年の所得税、住民税です。  

 

詳しく見ていきますと、

 

                  
(単位、千円)

 キャッシュフロー表

 購入時 1年目  2年目 
 自己資金  20998 
 銀行ローン 120000 
 敷金     2287
 家賃収入   5120 15360
 収入合計 143285  5120  15360
 物件価格 137600 
 仲介手数料     3108
 登記費用     2128
 保険料      368
 印紙代等       80
 管理費、修繕費    768  2304
 固定資産税    655     655
 不動産取得税   1248
 融資元金返済   2294   7027 
 融資利息返済   1231   3549
 所得、住民税   −603
 支出合計  143284   6197  12932

単年キャッシュフロー

      0 

−1077

 

 

  2427 

通年キャッシュフロー

      0 

−1077

  1349 

 

 

 


 

 

 


 キャッシュフロー表  3年目 4年目  10年目  15年目 
 自己資金
銀行ローン
 敷金
 家賃収入  15360  15360  15360  15360 
 収入合計  15360   15360    15360  15360 
 物件価格
  仲介手数料
 登記費用
保険代      368      368 
 印紙代等
  管理費、修繕費    2304        2304     2304    2304
 固定資産税     655   655     655      655 
 不動産取得税                
 融資元金返済   7248  7476   9001    6969
融資利息返済     3328   3100     1574       81
 所得、住民税      3653     3763   4503  5233   
支出合計  20573   21144  21884   17747
 単年キャッシュフロー  −1098  −1555  −2147     1162
 通算キャッシュフロー     24   −1304 −11179 −18631

 

 

 

 

 

 

元金分と、利息分を合わせた融資返済額は、


年間約1057万円(1年目と15年目を除く)と、

 

1か月あたり88万円、1か月の家賃収入は128万円(満室時)ですので、

 

家賃収入から融資返済を引いた額は40万円、

 

 実に家賃収入の70%の返済率なので、

 

 当然キャッシュフローの状況は極めて厳しいものです。

 

 

 

 

先ず3年目には早くも単年キャッシュフローが、

 

109万円のマイナスになっています。

 

 


通算キャッシュフローは24万円のプラスですが、

 

これを使ってしまっていたらこの時点で、

 

賃貸業は終わってしまう可能性があります。

 


年間で109万円のキャッシュが不足するということは、


月平均で9万円の現金が持ち出しになります。

 

 

こうなると、投資を続けるには難しくなってきます。

 


4年目には、3年に一度の保険料の支払いがあるので、

 

単年キャッシュフローのマイナスが160万円近くになります。

 


4回目の支払い年である10年目は、

 

所得税、住民税が増えている分、

 


マイナスの額はさらに膨らんで、214万円です。

 

 

月平均にすれば、18万円になります。

 

通算キャッシュフローはさらに厳しいです。

 

 

4年目に130万円のキャッシュアウトになったあと、

 

年々額が増えていき、返済が終わる15年目には、

 

1863万円の赤字になります。

 

 

融資の返済が終わるまでのキャッシュの状況が悪く、

 

他の投資の頭金が作れないどころか、

 

返済を続けなければならない事態でしょう。

 

 

なお、これは空室率0%で計算していますので、

 


空室が増えると返済負担率が上がるので悲惨です。

 


この例では、入居率が95%、90%と下がっていったと推測できます。

 

 

また、低い金利だから、利益は何とかありますが、

 

これが高い金利になった時は、もう一円も利益は出ないはずです。

 

利益が減ってくれば銀行の方が心配して、

 

貸付を引き上げようとするといった事態も起こりかねません。

 

 

黒字であっても、資金が枯渇すれば破たんしてしまいます。

 

 

                 (単位 千円)

損益計算書  購入時  1年目  2年目 
 家賃収入  5120  15360
 収入合計  5120  15360
 登記費用   2128
 保険料    40   122
 印紙代     80
 管理費、修繕積立金  768  2304
 固定資産税   655   655
 不動産取得税  1248
 融資利息返済  1539  4437
 減価償却費   474  1423
 費用合計   2208 4418    854 
 損益  −2208   701   7305

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

損益計算書  3年目 4年目  10年目  15年目 
 家賃収入  15360  15360  15360  15360
 収入合計  15360  15360   15360   15360 
 登記費用
 保険料    122    122    122    122
 印紙代
 管理費、修繕積立金    2304   2304    2304    2304 
 固定資産税     655    655     655     655
 不動産取得税
 融資利息返済    3328   3100    1574      81
 減価償却費    1423   1423    1423    1423
 費用合計    7833   7605    6080     4586
 損益    7526   7754    9280   10773 


 

 


 

 

 

 

このまま持ち続ければ、



返済が続かない事態になったでしょう。

 


 

製造業ならいかに努力して、いい製品を作って、

 

売り上げを伸ばすかを求めるのと同じように、

 

賃貸業も付加価値をつけ、キャッシュフローを、

 

いかに生み出せるかになってきます。


 


最近は、金融機関の融資姿勢も変わって、

 

たとえ担保があっても、キャッシュフローが良くない大家さんに、

 

融資することに消極的な金融機関が増えてきています。

 


なぜなら単に担保価値のある土地を持っているだけでは、

 

返済原資であるキャッシュは産まず、投資家の

 

税引後のキャッシュフローを重要視されます。

 


 

銀行も単に積算価値のある土地を、

 

持っているだけでは、


あまり評価しませんし、決算書から判断して、

 

賃貸業でキャッシュを生み出せないと、

 

資金を、貸さないようになっています。



 

これからは、キャッシュを生み出せる、

 

力のある物件をいかに増やしていくかで価値が決まる、

 

時代に入っていくと思われます。

 

 

やはり、中古RC一棟物は短期の返済では、

 

元金の減る割合が大きいですが、

 

経営は苦しくなります。

 

 

それでもどうにかローンが終わるローン15年目まで、

 

持ちこたえることができると、その後は、

 

キャッシュフローが残るようになります。

 


それまで続けられるかどうかになってきます。

 

 

本当は償却負担と金利負担に耐えることができれば、

 

元本の返済は償却でやっていけばいいので、

 

お金を返すよりもむしろさらに借りて、

 

賃貸業を拡大するのが本来の投資家であるかもしれません。

 

 

しかし、不動産投資の場合は、

 

返済が終わる頃は建物は古くなって修繕がかさんできます

 

 

 

RCの建物は50年は持つと言われますが、


配管などの設備は30年位で老朽化が進むわけで、


本当はその時点で減価償却が、


ほとんど終わりかかっていなければならないはずです。

 


水回りや設備は、建物本体とは別にして、


十年くらいで償却していくべきで、


定率法で償却していけば、

 

すぐに償却負担はないに等しくなり、


その分十分な収益が上がり、将来の投資のために、


内部留保が貯まっていくはずです。

 

 

せめて家賃収入の1割くらい利益が出て、


それを内部留保として蓄積していく計画が必要だったのです。

 

 

 

 







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